症例報告 No3
吹き抜け骨折,眼窩底破裂骨折 (blowout fracture)に対する骨移植
2009年3月、交通事故にて当院に救急搬送された患者さんの症例です。
頭部と眼窩の打撲で、左眼窩に経度の切創を認め、症状として複視を伴っていました。
搬送後すぐに頭部CT検査を行い、眼窩吹き抜け骨折を認め翌日のMRI検査にて眼窩内容物とともに下直筋が上顎洞へ落ち込んでいるのを確認し骨移植による手術へ移行しました。
~~~~~~手術手順 ~~~~~
目のしわを利用して眼窩下縁を切開します。
眼窩底の骨折を確認します。
移植する骨を採取します、(今回は下顎から採取しました)
採取した骨を眼窩底に移植します。
切開した眼窩下縁を縫合して終わります。
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搬送時 |
手術後 |
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吹き抜け骨折(blowout fracture)についての知識
眼窩底は厚みが薄い(紙様部)ので、外傷などによって容易に損傷し、眼窩の内容物が上顎洞に侵入する。 これは一方では眼球破裂を回避するという意義もある。
それほど大きくない外力が鈍的に眼球に作用した場合に、複視を生ずることがある。その複視においては多くの場合、眼窩下壁に破裂骨折もしくは亀裂骨折が生じており、これは吹き抜け骨折 blow-out fracture (眼窩下壁骨折、眼窩床骨折、眼窩底破裂骨折とも)と呼ばれるが、この骨折部に外眼筋や眼窩内容が嵌頓して眼球運動障害を起こすものである。この結果として生じた場合の複視は上下方向であることが多い。
『症状』
症状は患側の眼球陥凹や瞼裂狭小化のほか、眼球運動障害による複視や視野障害を呈する。眼窩内の出血が副鼻 腔を介して鼻出血を生じることもある。
- 眼球運動障害
- 複視
- 視野障害
- 眼球陥凹
- 瞼裂狭小化
- 眼窩下神経領域の知覚障害

今回の症例に当てはめて説明すると、眼窩底が骨折したことにより眼窩内容物が下方に落ち込むことにより下直筋の運動に制限が出る、このため下を見るという動きが弱くなります。
眼窩運動を支配する筋肉は全部で6本ありそれぞれが各役割を果たしています。











